ドンペリドンとは
ドンペリドンは、吐き気や嘔吐を抑制する効果を持つ薬です。ナウゼリンはドンペリドンの一般名であり、各国での商品名として使用されています。ドンペリドンは、ドパミン受容体拮抗薬として作用し、胃や腸の運動を調節し、消化管の運動異常による吐き気や嘔吐を改善する効果があります。また、ドパミン受容体をブロックし、ドパミンの働きを抑えることで、逆流性食道炎などの改善のために使用されることもあります。服薬のタイミングを含め、医師の指示に従い使用するようにしましょう。
ドンペリドン効果は?
ドンペリドンは、吐き気や嘔吐のあるとき、食事の約30分から60分前に服用することで食後に起こる吐き気や嘔吐を予防する効果が期待されます。また、逆流性食道炎の改善を目的に飲む(服用)することもあります。
なぜドンペリドンは食前に飲む?
ドンペリドンには、消化管の運動を調整することで、胃の排出を促進し、逆流を防止する効果があります。また、食前に服用することで、ドンペリドンの吸収は最大の効果をもたらします。効果を最大にするためには、ドンペリドンを消化管内で適切な濃度に保つ必要があり、それが可能となるのが、薬が胃に到達するまで十分な時間のある食前なのです。ただし、患者様ごとに適切なタイミングや量は異なります。まずは消化器内科を専門とする当院までご相談ください。
ドンペリドンを使えない人は?
以下は一般的にドンペリドンを使えない人になります。患者様の状態、既往歴等により異なりますので、まずは医師にご相談ください。
アレルギー反応
ドンペリドンまたはその他の成分に対するアレルギー反応がある場合、ドンペリドンは避ける必要があります。アレルギー症状が現れる可能性がある場合、事前に教えてください。
QT延長症候群
QT延長症候群(心電図上で特定の波形の延長を示す心臓の異常)を持つ人は、ドンペリドンの使用を避けるべきです。ドンペリドンはQT間隔を延長させる可能性があるため、重篤な不整脈を引き起こすリスクがあります。
重篤な肝機能障害
重篤な肝機能障害を持つ人は、ドンペリドンの使用を避けるべきです。肝臓がドンペリドンを適切に代謝できない可能性があります。
他の医薬品との相互作用
ドンペリドンは他の医薬品と相互作用する可能性があります。特にQT延長を引き起こす薬剤との併用は避けるべきです。他の薬剤を使用している場合は、医師までご相談ください。
ドンペリドンの副作用
以下は一般的に比較的軽度で、一過性のものになります。すべての人に起こるわけではありません。ドンペリドンを服用していて気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
眠気
ドンペリドンは中枢神経系に作用するため、眠気を引き起こすことがあります。特に高用量や他の鎮静作用を持つ薬剤との併用時に注意が必要です。
不安
不安感や神経過敏を引き起こすことがあります。これは比較的まれな副作用ですが、注意が必要です。
不整脈
非常にまれですが、ドンペリドンの使用により心臓のリズムに異常が生じることが報告されています。特にQT間隔の延長や心室頻拍が起こる可能性があります。
乳漏れ
ドンペリドンはプロラクチンというホルモンの分泌を促進するため、乳房からの乳漏れを引き起こすことがあります。主に男性や非妊娠中の女性に影響があります。